自動車事故を起こしてからの板金塗装第2部

うさちゃん

2017年02月07日 18:40

前回は塗装の調色までの説明だったのでその後を続いて説明します。

調色が終わった後は、車両を塗装のできる状態に仕上げていきます。まず、防錆処理おこなった個所をペーパー等で面に沿って研いでいきます。
塗装をするためにはペーパー目を細かく塗った後もその目が出ないように細かい番手まで順々に研いでいきます。例えば、400番→600番→1000番という風に。
数字が多きくなるほどキズが細かい目になってきます。そこまで仕上げたら塗装範囲も足付けしてこれから塗る塗料が食いつくようにします。
終わると塗装専用ブースに入れ塗装面以外の所を養生します。まずは、マスキングテープと紙やビニールを使って他の個所に塗装がかからないようにします。
最後に塗装する面を脱脂したりエアーブローして細かいゴミや脂分を取り除いてからいよいよ塗装です。

塗料には主に、ソリッド色・メタリック色・パール色があります。ソリットは単色、メタリックはベースの色にメタリックが入っている。
パールはベースの色にパールを入れます。3種とも基本塗った後にクリアーを塗装します。通常ベース色は3~5回に分けて染めていきます。
一回で染めようとすると塗装が垂れてしまったり、ムラが出来たりしてしまうからです。車を塗るだけの技術はここ最近の塗料は非常に塗りやすくなっているので半年もあれば覚えちゃいます。15年以上前の塗料は塗るのも大変でかなり難しかったんですけどね。
さて、塗装が終わると今度は乾かすのに焼き付けをします。ブース内の温度を70度以上にして強制的に乾かしていきます。季節によって違いはありますが、20分ほど焼き付けてからいったん外に出し今度は近赤外線ヒーターなどでまた乾かします。

こうして塗装が終わると、今度は磨きの工程です。磨きも技術が必要で塗っている面と塗っていない面よく見ると塗装の肌が違うんです。
そこを同じような肌にしていきます。それと同時に塗装中に付いた小さなゴミなどを取っていきます。

こうして磨きが完了すると次は車両の組み付け作業に入ります。一番最初に損傷のある個所をバラシていった逆の順番で組み付けていきます。
交換する部品は確認しながらしっかりと確実に組み上げていきます。ここで手を抜くと事故の原因に繋がりますし、お客様とお客様に安心・安全をうたっている会社の不利益にもなりますので手を抜きません。

次に最終チェックをして問題なければ完成です。そしてお客様に完成の旨を伝えて納車をします。

以上が事故修理の流れとなります。けして知っておいて損なことはないので頭の片隅に置いておくと良いですよ。

関連記事