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2016年10月17日

医療の進歩とシステムを学ぶことの大切さ

このところ、父の病院三昧な数ヶ月でした。
原因不明の酷い咳き込み。
風邪でもなく、アレルギーでもなく、結核でもなく。
町医者の内科と堺市の耳鼻咽喉科と総合病院と県の医療センターを行ったり来たりでした。

肺がんかもしれないと疑ってくれたのは、祖母を総合病院に転院させてくれた町医者でした。
祖母も肺がんでした。
今考えると、検査の設備が揃っていないからこそ、フレキシブルな対応で転院出来たのかもしれません。

総合病院とは大変不便なもので、今日はCT、次回はMR、そのまた次はPET。
挙げ句の果てに、検査を受けても結果は次回。
何度通ったら、はっきりした原因が分かるのだろうと思っていました。

ひと通りの検査を受け終わったら、「お父様は肺がんのステージ4で、脳とリンパに転移が見られます。」

もっと早く分からなかったの?
ぐずぐずしているからステージ上がったんじゃないの?
そう言いたいのを、グッと我慢しました。

だって文句を言っても、今後お世話になるのは総合病院ですもんね。
今時の病院、医師や看護スタッフに何をされるか分からない時代ですもんね。
我慢するし、ヨイショもしますよ、家族の為なら。

しかし、そこからの総合病院の若い先生の対応は、迅速で親切でした。

ガンマナイフ治療法を受けられるギリギリの脳腫瘍の大きさは3cm。
父の脳腫瘍は2.4cm。しかも、かなりのスピードで進行し、1ヶ月後には2.8cmにまで大きくなっていました。

総合病院の若い先生が、ガンマナイフ治療をしてくれる医療センターに回してくれなかったら、長時間の開頭手術になっていたかもしれません。

医療センターの先生も、予め受けた連絡で父の状態を確認する為に、当初の予約よりも3週間も早く受診するように、わざわざ電話をくれました。
この先生方の連携プレーが無かったら、父は体に麻痺が出ていただろうと思われます。

ここまで振り返って。

父は、若い頃から骨折すらしたことがなく、健康だと自負していたからこそ、体調不良に気付かなかったのではないでしょうか。
頭が痛い・胃が痛いとしょっ中、体調不良を訴えていたら、もっといつもと違う症状に気付いたのではないでしょうか。

それでも、幸運だと思えるのは、ステージ4のがんで全身の痛みに苦しむという状態ではないこと。
ぎりぎりセーフでガンマナイフ治療法が受けられたこと。
第一印象が良くなかった若い先生が、実は親身になってくれていたこと。

この状況下で、思い付くのはこの位でしょうか。

実際、ガンマナイフ治療法は、頭にフレームを固定したり、見ていて痛々しい姿にも関わらず、ガンマ線を当てる時には痛みも無いそうで。
もちろん、局部麻酔はしますが、治療後4日もすれば洗髪も出来ます。

医療の進歩は、テレビで観るだけではないんだなと、家族がその状況にあると実感するものですね。
ヨイショしとかないと、何をされるか分からないなんて考えていた自分がマヌケに思えます。

ここ数ヶ月で、医療の進歩を目の当たりにすると共に、医療費の制度についても大変勉強になりました。

高額医療費の支払いにビクビクしていましたが、市役所で交付される限度額認定証は助かりました。
窓口での支払い額が、限度額認定証の提示により予め減額されるシステムです。

こういうの、もっと宣伝してくださいよ、行政さん。
その立場になって、病院側から説明を受けて初めて知りましたよ。
給料天引きで支払っている諸々の税金や保険料。
高齢者を抱える家族には、分かりやすいパンフレットか何かで、利用方法を教えてくださいよ。
病院によっては説明すら無いので、今回は本当に助かりました。

脳腫瘍はガンマナイフ治療法で麻痺が回避出来ても、肺がんが消える訳ではありません。
まだまだ続く筈の想定外の出来事を、なるべく予測する為に、もっともっと病気や社会のシステムについても勉強していかないと!と思えます。

しかし、先生方が当たりで良かったです。
地域の医療に、信頼感が芽生えました。
この歳になると、さすがに、あと20年も30年も親と過ごせる自信が無い私。
緊張感や分からない恥ずかしさを捨て去り、先生方には何でも質問して、患者の家族としても悔いの無い人生を過ごしていきたいです。  


Posted by うさちゃん at 21:45美容・健康